土壌、廃棄物、木材、油、石炭、コークスなど、有機物含有量が高い母材中の炭素（C）、硫黄（S）、水素（H）を安全かつ正確に、高い信頼性で分析するために、ELTRA社では赤外線検出機能を備えた元素分析装置 ELEMENTRAC CHS-rをご用意しています。
最大3つのIRセルを使用可能なCHS-rでは非常に広範囲の濃度レンジで炭素、硫黄、水素を測定できます。セラミック管の水平抵抗炉を備えており、抵抗炉は600 °C～1550 °Cの温度範囲で作動します。
成分・元素分析装置CHS-r は、ASTM、DIN、EN、ISOといったすべての一般的な規格の要件、またはそれよりも厳しい要件を満たしています。
炭素、水素、硫黄の分析では、50 mg～500 mgのサンプル量が一般的です。サンプルは直接、キャリア（セラミック製またはインコネル製ボート）に載せ、助燃剤を加えずに分析します。
サンプルを炉の前に置き、ソフトウェアで測定を開始します。 続いてシャッターが開いたら、サンプルを炉に導入します。燃焼処理の間、ELEMENTSソフトウェアは継続的に測定値を記録します。必要に応じて測定時に炉を閉めることもできます。炉を閉めると再現性が向上します。
分析の開始から60秒～240秒後、炭素、水素、硫黄の濃度測定結果が出されます。これをレポートまたはLIMSを介してエクスポートできます。選択した構成に応じて、それぞれのサンプルの炭素、硫黄、水素の濃度が測定されます。
ELEMENTRAC CHS-r分析計には、炭素、水素、硫黄を高い信頼性と精度で分析するために各種の機構が備わっています。
高い信頼性で炭素と硫黄を分析するためには、赤外線検出前の燃焼ガスに水蒸気が含まれていてはなりません。CHS-r分析計には、過塩素酸マグネシウムを充填した2本の乾燥管（水分吸収管）が付属しており、大量のサンプルでも吸水作用を確実に防ぎます。TOC分析ではハロゲン弁として試薬管も使用でき、酸残基やハロゲンを確実に吸収します。
ELEMENTRAC CS-rとCHS-rの分析装置シリーズでは、炭素濃度の低いサンプルでも、抵抗炉内で安全かつ精密な成分・元素分析を確実に行えます。最適な形状の小径サンプルポート、またサンプル投入口での酸素パージによって、サンプル投入時の大気中のCO2のブランク値が大幅に低減し、低レンジで信頼性の高い炭素分析を実現します。
CHS-r分析計は、どのような構成であっても、検出器の増設なしに燃焼炉へ接続することができます。ELEMENTRAC CS-dで知られるこの原理により、異なる温度を適用することで高速なフラクション分析が可能になり、高いスループットに対する安全性が得られます。
ラボのスペースに応じて使い分けられるように、元素分析装置ELEMENTRAC CHS-rには以下のような様々な操作オプションが用意されています。
サンプルによっては、炭素量をTOC（全有機体炭素）またはTIC（全無機体炭素）として分析することもできます。CHS-r分析計にELTRAのTICモジュールを取り付ければ、酸化によりTIC濃度を測定できます。モジュールの使用により、 土壌、建築資材、その他生成物のTIC濃度をDIN EN 15936に準拠して高い信頼性で直接、測定できます。
使いやすいWindowsベースのELEMENTSソフトウェアは、すべてのELEMENTRACシリーズの元素分析装置に使用されています。
中央のウィンドウ（分析と結果）は、日常分析に必要なすべての機能に簡単にアクセス可能です。ここから分析されたサンプルをグループ化してエクスポートしたり、新しいサンプルを登録して分析したりすることができます。ユーザーは、アプリケーション設定、キャリブレーション、診断、ステータスなどの機能を呼び出すことができます。
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| 測定元素 | 水素, 炭素, 硫黄 |
| サンプル | 有機物 |
| 炉配列 | horizontal (resistance furnace) |
| サンプルキャリア | セラミックボート |
| アプリケーション分野 | 化学 / プラスチック, 医学 / 製薬, 建設材料, 環境 / リサイクリング, 生物, 石炭 / 電力プラント, 農業 |
| 炉 | 抵抗炉(セラミックチューブ),1550℃まで調整可(1℃毎) |
| 検出方法 | ソリッドステート赤外線吸収 |
| 赤外線セルの数 | 1 - 3 |
| IRパスの材質 | 金 |
| 標準的な分析時間 | 60 - 180 s |
| 試薬 | 過塩素酸マグネシウム、水酸化ナトリウム |
| キャリアガス | 酸素純度99.5%(2-4bar/30-60psi) |
| 電源 | 230 V, 50/60 Hz 最大 2000 W |
| 寸法 (W x H x D) | 58 x 52 x 75 cm |
| 重量 | ~ 77 kg |
| 付属品 | PC, モニター, 天秤 (分解能 0.0001g) |
| オプションアクセサリ | TIC module |
成分・元素分析装置CHS-rでは、サンプルは酸素雰囲気中で最大1,550°Cで燃焼します。炉内の温度は1°C刻みで自由に設定可能です。燃焼により生成されたガス（CO2、H2O、SO2）は炉からダストフィルターを通って、その後加熱したH2O検出 IRセルに導かれます。試薬による水分吸収でガスを乾燥し、CO2やSO2をIRセルで検出します。機器構成によっては、それぞれ感度の異なるIRセルを最大3つまで搭載できます。
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